【読書】覚えてますか?令和の出典! まんがで読むシリーズ『万葉集・古今和歌集・新古今和歌集』
こんにちは! NANDEMO編集部 あまたつです!
令和になってもう3年。早いものですね。
ところで、最近、外国の知り合いに、「なんで、令和なの?」と聞かれて冷や汗かきました。
令和に決まった時にニュースでやっていたのをぼんやり覚えていますが、もう完全に忘れてしまいました。
そう、それは「万葉集」からの出典です。
「ところで、万葉集って何?」
ぎくっ 即答できない……
学校の授業で習った覚えはありますが、それがどの時代で誰がどうしてどうなった、みたいなことは、全く頭に残っていません。
とにかく、どういうものだったくらい思い出したい。学んでみたい。
そういうときは漫画ですよ。
もう、参考書とか見たくもありませんし。
それっぽいのを探したところ見つけたのが、この、まんがで読むシリーズ! 万葉集 古今和歌集 新古今和歌集です。
いやー1時間位で読み終わりましたけど、おおまかなところは大体わかりましたよ。さすが漫画!ざっとまとめてご紹介します。
漫画でよむシリーズ! 万葉集 古今和歌集 新古今和歌集
とにかく和歌がピンとこない
ダウンタウンの浜ちゃんの番組のプレバトでおなじみの「5・7・5」の文字数は俳句。
同じく「5・7・5」で現代風口語なのが川柳。サラリーマン川柳などでお馴染みです。
和歌とは
「5・7・5・7・7」 の31文字で作られる短い誌。
和歌を作る事を、「詠む」といい、伝えたい事を日常会話とはちがった「特別な形で伝えることを目的」として使われたそうです。
万葉集って何
万葉集とは
・大伴家持(おおとものやかもち)が編纂したとされる。
・3分の2が作者不明。天皇から民衆までさまざま。
・「ますらをぶり」とよばれ、おおらかで男らしい詩が多い。自然を読んだものも多い。
・レシピ本に例えれば、家庭料理的。
代表的な歌人
・額田王(ぬかたのおおきみ):女流歌人
君待つと 我が恋いおれば 我が屋戸の 簾動かし秋の風吹く
・柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ):歌の神様
近江の海 夕波千鳥 汝が鳴けば 心もしのに 古思ほゆ
・山上憶良(やまのうえのおくら):家族への愛を歌った歌人
憶良らは 今はまからん 子泣くらん それその母も 我を待つらんそ
・東歌:東国の庶民の素朴な歌
「令和」の出典部分
肝心の令和の出典元は、第5巻
梅花の歌、三十二首の序文から引用されています。
初春の令月にして気淑く風和ぎ 梅は鏡前の粉を被き 蘭は珮後の香を香らす
(しょしゅんのれいげつにしてきよくかぜやわらぎ うめはきょうぜんのこをひらき らんははいごのこうをかおらす)
意味: 時あたかも新春のよき月、空気は美しく風はやわらかに、梅は美女の鏡の前に装うおしろいのごとく白く咲き、蘭は身を飾った香のごときかおりをただよわせている
作者は、諸説あるらしいですが、「大伴旅人(おおとものたびと)さんと言われています。
日本の古典が出典元になった理由
日本が持つ四季折々の自然や文化を後生に残したいという想いが込められています。
「万葉集」は、上記の通り、作者不明から天皇までたくさんの階級の人の歌が収められています。それを豊かな文化の象徴としてとらえるという想いもあるそうです。
古今和歌集って何
古今和歌集とは
・紀貫之(きのつらゆき)が編纂
・「たおやめぶり」とよばれ、女性的。歌の技術がたくさん使われるようになる。
・レシピ本に例えると、基本料理がしっかりとのっている本。
代表的な歌人
・在原業平(ありわらのなりひら):平安時代きっての色男
世の中に耐えて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし
・小野小町(おののこまち):伝説の女流歌人
花の色は 移りにけりな いたずらに わが身世にふる ながめせしまに
・紀貫之(きのつらゆき)
やまとうたは、人の心を種として、万の言の葉とぞなれりける
新古今和歌集って何
新古今和歌集とは
・藤原定家が編纂
・物語的で絵画的、幻想的な歌が多い
・レシピで例えると、プロの料理人のレシピ本
代表的な歌人
・後鳥羽院(ごとばいん):和歌に力をいれた悲劇の帝王
・藤原定家(ふじわらのていか)
駒とめて 袖うちはらう 陰もなし 佐野のわたりの 雪の夕暮れ
・西行(さいぎょう):旅の中で多くの歌を詠んだ僧
時代の流れ
万葉集から新古今和歌集まで四百年もある。
それぞれの歌が、その時代を反映した歌になっている。
まとめ
外国人に日本の事を聞かれて答えられないくらい恥ずかしい事はありません。
日本人として、堂々と説明したいものです。
この本には、もっと多くの歌が漫画で解説付きで書かれています。タダの名前に本物に似ても似つかないであろう人物画があるだけで、ずいぶんと頭に入るものなんだなぁと思います。
もっとくわしく内容を知りたい人は、ぜひこの本を手にとってみて下さい。
最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。