【健康】#19 妻が糖尿になりまして
#19 妻が糖尿になりまして
妻。ゆるやかに堕落
前回までの妻
もしや、更年期障害じゃないのか。私は直感した。糖尿病で食が制限され、ストレスがたまるばかりでなく、貧乏であるがゆえのイライラもある。その上、更年期障害になってしまったら、かなり、きつかろう。「お腹空いた~」が口癖になってしまった妻は、この体調と精神状態の中、どう生き抜いていくのか!
妻の近況
前回のブログ#18から1ヶ月が経ちました。
更年期障害も波があるみたいで、今のところ生活に支障が出る程ではないように思えます。
ご心配や、助言を頂きありがとうございました。
1ヶ月間、現状を維持しているかのように見える妻でしたが、
よく観察してみると、違いが見えてきました。
まず、運動はたまにしかやってません。
#14で書きましたフィットネスバイクです。
理由は、疲れてるのにやりたくないとの事。
体重は、測定していないみたいです。
「病院に行く日も近いのに、どうしよう~」
妻は頭をかかえますが、今更どうしようもありません。
だいぶ前にとれてしまった銀歯。
歯医者に行く気配なし。
完全に放置を決め込んだようです。
最近の口癖の変化
そんな毎日の中、私は、変化とは、妻の口癖であることに気が付きました。
以前は、「お腹空いた~」が口癖でした。糖尿病の為、ほとんど口に出来ない、
「ケーキ食べたい~」とか、「ラーメン食べて~」です。
やはり、糖尿病の為、制限された食に対する欲求は、はかり知れません。
とにかく、反抗期の娘がうるさがるくらいなのですが、以前はこれが10割でした。
でも、今は少し違います。
「やべぇ。くっちまった~」
「食べちゃった~。とまらね~」
です。食べちゃってるじゃん! 妻よ!
そして、その後は決まって最大の敵に襲われるのです。妻は落ち込みます。
その最大の敵、妻を0からマイナスまで引きずり落とすもの。
それは、罪悪感です。
今回は、糖尿病患者の罪悪感について、考察します。
罪悪感という一生逃れられないもの
自身の行動・指向・在り様などに関して、罪がある、あるいは悪いことをした、している、と感じる嫌悪の感情のことである。 自身の何らかの行いについて、内在する規範意識(正しいと認識されるルール)に反していると感じる所から罪悪感は生まれる。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
妻の頭の中を埋め尽くす「罪悪感」
妻の嫌いな言葉
妻には嫌いな言葉があるみたいです。テレビを見ている時に、誰かがその言葉をいうと、舌打ちします。それは、
『頑張った自分へのご褒美。』
という発言。
何がご褒美じゃ。甘えるなよ。
妻は吐き捨てます。
うちは貧乏なので、必要なもの以外買える状況じゃありませんし、糖尿病の妻は食事制限もあります。
もし、妻が、大好きなケーキを、ご褒美という大義名分で口に入れたとします。
妻曰く
口に入れてしまった瞬間に、
美味しさよりも、とんでもない罪悪感が襲ってくると。
それが糖尿病であるという事だと。
自分に負けた瞬間、狙いを定めてやつはやってきます。
罪悪感の種類
してしまった罪悪感
一般的には、自分がした事で他人に迷惑をかけた、などで悩むことを言うでしょう。
妻にとって、ちょっと気に入ったものをネットでポチッてしまった時や、自分の許容範囲を超えた食事をしてしまった時の事をいいます。
しなかった罪悪感
自分が行動しなかった事に対する後悔。
出来たかもし知れないのに、しなかったとで自分を責めます。
妻にとっては、運動でしょう。歯医者に行くことかもしれません。わかってはいるけど、しなかったことに妻は罪悪感にさいなまれます。
罪悪感を抱く人の特長
・自分自身への評価が厳しく、自己肯定感の低い人
・完全主義の人
・必要な行動を後回しにしがちな人
・自己肯定感が低いと、自分の存在が、他人に迷惑をかけてしまうと考えてしまうそうです。
・完全主義の人は、自分に求めるものが大きすぎて、理想通りにならないと落ち込んでしまうそうです。
妻は全てに当てはまります。糖尿病になってしまった自分に対する怒りで、自己肯定感はないと言います。低いどころかないと。疲れたからとすぐに運動を後回しにして、後悔するくせに、求めるものは大きいのです。
罪悪感を軽くする3つの方法
いろいろ調べた結果、罪悪感はなかなかの強者とわかりました。
これを手放すのは、容易ではありませんが、妻でもやれそうな方法を3つご紹介します。
① もし、他人が同じ事をしたら、どう言葉をかけてやるか考える。
同じ失敗をした人に声をかけるつもりで、つまり自分のことを他人に置き換えると、少し冷静になる事が出来るそうです。
出来るだけ、優しい言葉をかけてあげるのです。
② とにかく今やれる事に集中する
過ぎてしまった後悔を忘れて、今すぐに取り掛かれることを考えて行動するといいそうです。
少しは、罪悪感は和らぐそうです。
③ 一番信頼できる人を想像し、その人がきっと声をかけてくれるだろう言葉と、表情を想像する。
お母さんか、おじいちゃんかも知れませんし、自分の親友かもしれません。1番の信頼をおける人に、自分の後悔を打ち明けることを、想像します。そして、その人の表情を思い浮かべるのだそうです。かけてくれるであろう言葉もです。実際に本人に会わなくてもいいそうで、想像するだけで心は穏やかになるそうです。
罪悪感を持ちすぎると
過剰な罪悪感は、心と身体に相当なダメージをあたえます。妻を見ているとわかります。糖尿病告知で一度は、立ち上がれないほどのダメージを負い、何とか這い上がってきた妻ですが、
永遠に続く食事制限と、血糖値への恐怖。
そのストレスは、そばにいると良くわかります。我慢しては苦しみ、食べてしまっては、罪悪感の繰り返しです。憂鬱な気分があまりにも続くと、自分を許す余裕がなくなってしまうようです。
まとめ
妻は、何をやるにも罪悪感がつきまとい、もう嫌だ!
と言います。
『頑張った自分へのご褒美』って言葉が、嫌いになるのもわかります。昔、妻が糖尿病になって、食べる事という人生の楽しみを一生奪われたと泣いていたのを思い出します。
しかし、私も多少は学んでいます。
妻が落ち込んだ時は、下手な言葉は不要です。
私のやり方はいいか悪いか知りませんけど、私はその日、夕飯を食べません。
腹へった~という妻の横で、
俺も~と笑い飛ばすために。
これも私の罪悪感かもしれません笑
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
関連記事
妻が糖尿病になるまで#1~#7
妻が糖尿病に立ち向かう#8~もぜひお読み下さい。
毎日罪悪感にまみれる妻ですが、パン作りやお菓子作りのオンライン教室を生きがいに楽しんでます。